体験場所:静岡県浜松市中区
これは私が大学生時代に体験した話です。
全て現実に起こったことです。
当時私は、静岡市にある実家から浜松市の大学へと通っていまいした。
しかし大学2年生になった頃から授業数も増え、流石に通いでは体もキツくなってきたので、そこで浜松に部屋を借りて一人暮らしをすることに決めました。
すぐに不動産屋を訪ね、早速部屋を決めたのですが、それが今思えば中々におかしな物件なのです。
駅から徒歩5分の1ルームに家具家電付き、それに水道代込みで月々の家賃が28000円。
普通に考えたらありえない安さですよね。
ちなみにこの記事を書くに当たって、もう一度そこの家賃を確認してみたら、月2万円になっていました。笑
※どうやって確認したかは後で分かります。
ただ、おかしな点はそれだけじゃなかったんです。
前に説明した通り、部屋には備え付けの家具家電があり、ベッドやソファー、洋服棚まで備え付けられていたのですが、おかしなのはその配置なのです。
棚が、ソファーの後ろにピッタリとくっ付くように置かれていたんです。
3段あった棚の上段には引っ越しで余った段ボール、中段には服などをたたんで入れておきましたが、下段は使えませんでした。本当にピッタリとソファーに塞がれていて、下段だけは開くことが出来ないんです。
おかしくないですか?
普通、棚を設置する場合、可能な限り全体を使えるように設置するか、スペース的に難しいならもう少し小さな棚を用意するのが当たり前ではないでしょうか?
そんあこともあって、なんかおかしな部屋だな~とは思ったのですが、当時はそこまで気にすることもなく住み始めたのです。
不思議な体験をしたのはそれからなんです。
私は一人暮らしを始めてからも、週末にはいつも静岡の実家に帰っていました。
実家では母と一緒にテレビで心霊系のYouTube動画を見ることがよくありました。こんな文書を投稿している私も、その母親も、心霊系が元々好きだったんですよね。笑
ある週末のことでした。
その日、実家に帰った私は早速、母と一緒に心霊写真特集なるYouTube動画を見ていました。
その時、ふと気になって私は母に聞きました。
私「うちって心霊写真みたいなのあるの?」
母「あるよ」
即答でした。
思った以上のスピードで返答されたので面食らったのですが、その間に母は「でも見たくない…」と付け加えました。
なんで?と理由を聞くのも気持ち悪いから、その話は何となくそのまま終わってしまいました。
その日の夜、家族でご飯を食べた後、父が1冊のアルバムを持ってきました。
どうやら私と母の会話を盗み聞いていたらしく、我が家の心霊写真を息子が見たがっていると思ったのでしょう、その写真が納まっているアルバムを持って嬉しそうにやって来たんです。
父の話によると、その写真はどうやら父と母が結婚する前、長野にデートで訪れた時に立ち寄ったとある雑貨店の前で撮影したものらしく、いるはずのない人の顔が写っているのだと言います。
正直、そんな話を聞かされてもと、私は半信半疑でその写真を見たのですが、すると、確かに写っていました。
青白い顔、どちらかと言うと日本人っていうよりは外国人の顔のように見えます。
写真を見て大興奮した私は、両親がいないスキを狙ってその写真を携帯で撮影しました。大学の友達に見せてやろうと思ったんです。
週末が明け、心霊写真の写真を納めた携帯と共に私は浜松の部屋に戻りました。
それからでした。
気味の悪い同じ夢を、毎晩見るようになったのは。
夢の中の私はベッドで寝ているのですが、実際の私の視線がその様子を見ています。
毎回ベットでスヤスヤと寝ている夢の中の私、その足元にはいつも誰か人が立っていました。
立っている人は日によって違いました。
小さい女の子、若い女の人、おじさんとか、どの人も私の全く知らない人で、毎回その誰かしらが夢の中の私の足元に立っていて、寝ている私をただただジッと見ているんです。
こんな夢が毎晩繰り返される内に、段々と私の体調も悪くなり、しまいには眠れなくなるような日々が続きました。
一人暮らしを始めてからは、私は毎晩母と電話をしていました。今日1日なにがあったか、夕飯は食べたかなど、毎日たわいもない会話をしていました。
ただ、夢のせいで私の体調が次第に悪くなってきた頃、母もその変化に気付いたのでしょう、その日の電話で最近どうかしたのかと母に聞かれました。
その問いかけに対し、私は写真のことは伏せ、毎晩見る気味の悪い夢のことだけを母に話しました
すると母は「気のせいでしょw」と言って、そのまま笑い話になってしまいそうな時、それは起こりました。
「カラン♪コロン♪」
どこからかオルゴールの音色が聞こえてきたのです。
時刻は夜の11時頃。母の方も私の方もテレビ等は一切つけておらず、二人の声以外は無音のはずです。それなのに母にも私にも唐突にオルゴールの音色が聞こえたのです。
「えっ・・・?」と二人とも驚いて、しばらく息を潜めた後、
私「もしもし・・・」
母「・・・」
私「もしもし?・・・」
母「・・・」
私「もしもし?もしもし?」
母の声が全く聞こえなくなりました。
焦って一度電話を切ってもう一度母に掛け直してみると、
母「もしもし?」
母の声が聞こえました。心底安心しました。
私「どうしたの?急に声が聞こえなくなったから。」
母「・・・うん。」
私「ん?・・・何か、あったの?」
母「怖がらせるつもりじゃないんだけどね、ええと、今から言う事は嘘じゃないよ」
私「え?・・・なに?」
母「さっきの電話、オルゴールの音がした後、いつの間にかお前の声が聞こえなくなっててね、何度も何度も、もしもし?もしもし?って声を掛けたんだよ。それなのに全く返事が返ってこないから・・・一度、携帯電話を耳から離して、その画面を見たんだよ。そしたら、真っ黒なはずの画面にね、うっすらと、椅子に座っている女の人が映ってて、その人が携帯電話を耳に当てて、誰かとボソボソ話してるんだよ。その顔が能面みたいに真顔っていうか・・・」
私「え・・・?何それ・・・?」
鳥肌が立ちました。
母のこんな心霊目撃談を聞かされ、心の底から怖くなった私は、その日から暫く友達の家に泊めてもらいました。
それから数日が経って、恐る恐る自分の部屋に戻りましたが、特に異常はありません。それどころか、その日を境にあの嫌な夢を見ることもなくなったんです。何が原因だったのか全く分からないままですが。
それからしばらくして、これまでの体験の記憶も次第に薄れ、完全に安心しきっていた私は、その日、仲の良かった友達を部屋に呼んで飲み会を開くことにしたのです。
久しぶりに自分の部屋で気兼ねなく、友人たちとお酒を囲んでワイワイ過ごす時間が楽しすぎて、気付いた時には時刻は既に夜中の3時になっていました。
さすがにそろそろ寝るかあ、と、みんなが一息ついた瞬間でした。
「きゃははははっあはははっはは」
小さな女の子の笑い声が部屋中に響きました。
もう本当に、外から聞こえてくる声じゃなくて、明らかに部屋の中にいる女の子が発した笑い声。
その日集まった友人は私も含めて男ばかり。それなのに突然、部屋の中に甲高い女の子の笑い声が響き渡ったのです。
そりゃもうみんなビビってました。
今の笑い声はなんだったんだ?と、しばらくは私たちも混乱しましたが、当然その原因など分かりようもなく、結局うやむやなままその日は眠りました。
そんな奇妙な体験を色々しながらも、結局私は大学卒業までの3年間、その部屋に住み続けました。
これは後日談ですが、大学卒業後、私はある不動産会社に就職しました。
なんの因果か、その会社というのが私にあの部屋を紹介した不動産会社なのです。
そこに就職した私は、やっぱり自分が住んでいたあの部屋のことが気になって、個人的に調べてみたのですが、案の定、そういう物件だったという事が分かりました。
いわゆる事故物件と呼ぶのでしょうか。
詳しいことは言えませんが、以前あの部屋に住んでいた女性が部屋で〇〇したという事らしいのです。
あの部屋を契約する際に、私はそんな説明は受けておらず、まさかこんな形で知ることになるとは。笑
話がぐちゃぐちゃですいません。
これが私の体験談です。
ともあれ数々の怪現象は、実家にあった心霊写真が原因だったのか、又は部屋自体に原因があったのか、全く分からないままだけど、そんな体験をしましたよっていう話です。
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