
体験場所:福島県にある中学校
私が中学1年生の時の話です。
私が通っていた中学校は、全ての学年がそうなのですが、校舎の構造的に1,2組が使うトイレと3,4,5組が使うトイレが別々にありました。それで1年生の時の1,2組が使うトイレが特に古くて汚くて、当時1年1組だった私も含めクラスのほとんどの子が、遠くてもいいからと3,4,5組用のトイレに行っていました。
当時、私は特に仲の良かった友達2人と3人組で行動することが多く、その休み時間、友達の1人が「トイレ行きたすぎる!もう汚い方でいいわ!」と言うので、私たち3人は普段はめったに使わない1,2組用のトイレの方へ連れションに向かいました。
普段から1,2組の子たちも3,4,5組用のトイレを使っていたので、休み時間中そちらのトイレは常に行列、なので早くトイレに行きたいという時は、妥協して汚いけど空いている1,2組用のトイレを使っていました。
汚い方のトイレは奇麗な方より近いとはいえ、それでも長い廊下のずっと先にありました。途中には図工室くらいしかなく、本当に静かな廊下です。そこをいつも友達とだべりながら歩くので賑やかなのですが、誰もしゃべらないと急にシンっと音が消えた感じになって少し不気味です。
それにトイレに入る扉の音がすごくて、少しでも動かすと「ぎぃぃぃ」と、コナンのCMの扉かなってくらいドアのきしむ音がして、これも一人だと少し怖いです。
中には個室が3つあって、その時は私たちが1人1つずつ入って個室が埋まりました。私は真ん中に入りました。
すると私たちが個室に入ったあと、「ぎいぃぃ」とトイレの扉が開く音がして、私は(他にも人が来たんだー、珍しー)と思いました。
それから手前の個室から「コン、コン」と個室のドアを叩く音がして、入ってますよーの合図の「コン、コン」を友達が返しました。
ここのトイレは古く、鍵をかけてもドアに赤の表示が出ないため、いちいち扉を叩いて人が入ってるか確認する必要がありました。
次に私の個室も「コン、コン」とノックされました。扉の下の隙間から、私たちと同じ上履きと、赤の靴下が見えました。私もコンコンとノックを返すと、その足が奥へ移動するのが見えました。
ほどなくして奥からも「コン、コン」と音がして、また返すという同じ流れ。
その後「ぎいぃぃ」っとコナン扉の音がしないので、きっと個室の前で待っているんだろうなと思ってちょっと気を使い、早めに用を足して個室から出ました。
他の2人も同じ気持ちだったのか、私たち3人はほぼ同時に個室を出て、同時に「え??」と声が出ました。
そこで待ってるはずの赤い靴下の子の姿がなかったから。
「え、やばすぎやばすぎ早く逃げよ」
友達の一人がかなり焦っている様子を見て、私ももう一人もとても怖くなって、トイレを飛び出して廊下を走って教室に戻りました。
もし他のトイレだったら、きっと待つのが嫌で戻ったんだろうなどと思えるのですが、あのトイレに関しては出る時も絶対に「ぎいぃぃ」と扉が鳴るはずです。でも私たち3人の誰もその音を聞いていません。
トイレには窓もありますが、少し隙間が開くくらいで人が通るなんて無理です。(というか普通窓から出る人なんていないし)
走って教室まで戻る途中も誰かとすれ違うことはありませんでした。
教室まで戻って、混乱しながら「え?コンコンって扉たたかれたよね?赤い靴下の子いたよね?」と3人で先ほどの状況確認をしましたが、みんな同じ認識でした。
赤い靴下の子が個室をノックして回ったあと、コナン扉を開けることないまま姿を消していた。
この体験をして以来、どんなに早くトイレに行きたくても、奇麗な方にしか行くことはありませんでした。
今思っても、理由を説明できない不思議な体験です。

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