【怖い話|実話】短編「トイレの音」不思議怪談(兵庫県)

投稿者:ブルブル さん(32歳/女性/自営業)
体験場所:兵庫県M市の某宿泊施設

私が今の仕事に携わる前、学校の教員をしていた時、兵庫県M市の某宿泊施設で体験したお話です。

教員の仕事に就いていた頃、私はとある女子運動部の顧問を任されていました。

監督も選手も優秀だった部は、その年の冬、晴れて2年連続になる全国大会出場が決まっていました。

大会の前日には、会場となる兵庫県M市に入り、宿舎となる一軒家風のロッジに泊まった時のことです。

二階建てのそのロッジは、家族とキャンプ等に訪れたくなるような綺麗な建物で、部屋数も豊富にありました。

私と監督には1階にある1人部屋を、選手たちには2階の大部屋をあてがいました。

私が宿泊する1人部屋に入ると、ベットが1つと、他に洗面台と長方形の鏡が1つ、それと空調が備え付けられているだけのシンプルな部屋でした。

テレビもなく殺風景にも感じましたが、試合の為に寝起きするだけの部屋ですし、問題ありません。

ロッジに到着してからの時間、私は主にその自室で過ごしていました。

夜になり、入浴時間が回ってきたのでお風呂に向かいます。

お風呂は地下にあり、長い階段を下るのですが、まるで暗闇に向かって降りていくような不気味な錯覚を覚え、妙に怖く感じたことを覚えています。

地下への階段
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入浴を終え、選手達が静かになったのを確認し、私も明日に備えて寝ようと部屋に戻りました。

冬の夜は寒く、暖房を点けたままベットに入りました。

暖房の音が少し大きく、気になってなかなか寝付けずにいると、私の部屋の上、選手たちが宿泊する大部屋からトイレを使う音が聞こえてきました。

ロッジの他の部屋にはトイレは備え付けられておらず、私や監督は共同トイレを利用していたのですが、選手達が宿泊する大部屋だけは唯一トイレが備え付けられている部屋でした。

『カラカラカラ』とトイレットペーパーを利用する音、そして『ジャー』と水を流す音が、真下にある私の部屋まで丸聞こえでした。

トイレを使う音
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(選手たちもそろそろ寝る用意をしているのだろう。)

私はそう思いながら、再び眠ろうと目を閉じました。

しばらくして、また上からトイレを利用する音が聞こえ目が覚めました。

時計を見ると深夜2時。

試合前で選手たちも緊張しているんだろうと思い、私は寝返りを打ち再び眠りに就きました。

朝方4時頃、またトイレを利用する音に目が覚めました。

それ以降もトイレを利用する音は続き、起床時間の朝7時まで度々聞こえてきました。

(大事な試合の前日だと言うのに、もしかしてあの子たちは起きていたのだろうか…)

私はその朝、昨晩どう過ごしていたのか選手たちを問い詰めようかとも思いましたが、試合直前の大事な時に集中力を削ぐのもためらわれ、話は試合後に持ち越すこととしました。

試合が終わり、結果は残念ながら惜しくも敗退してしまいました。

帰りのバスの中、その日の試合を振り返りながら、選手達に昨晩のことを聞いてみました。

「あなたたち、昨日の夜から朝方まで、トイレ使いすぎじゃない?トイレットペーパーのカラカラという音と水をジャーと流す音が、真下の私の部屋にずっと聞こえてきたんだけど?」

そう選手達に話したとたん、シンっと静まり返り、数秒時が止まったかと思うと、

「キャーーーーーーー」

と、急に選手たちが大声で叫び出したのです。

「え?何?どうしたの?」

と聞き返すと、選手達が利用していた部屋にはもちろんトイレが備え付けられてはいたのですが、『使用禁止』という紙が貼ってあり、更に開かないように扉には釘が何本も撃ち込まれていたそうなのです。

使用禁止のトイレ
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なので、誰一人として、そのトイレを利用した者は居ませんでした。

(じゃあ、私が聞いた音は、いったい誰が…?)

とても怖くなり、私は選手たちの話を聞いてからしばらく間、震えが全く止まりませんでした。

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