体験場所:北海道札幌市
10年近く前に姉が亡くなりました。
長い間精神的に病んでしまい、最後は自ら命を絶ってしまうという家族にとって非常に残念で悲しい結末になってしまいました。
我が家は両親と亡くなった長女、兄、次女、そして三女の私という家族構成で、兄妹はすでに全員成人しており、実家には両親と兄が住んでいて、姉妹は全員実家を離れていました。
亡くなった姉には当時、高校生と中学生の二人の息子がいました。
生前、私たち家族はできる限りのサポートをしていたつもりでしたが、姉は自分の子どもたちを残して逝ってしまい、家族全員が悲しみに暮れていました。
姉が亡くなったのがその年の10月。それから二ヶ月ほどが経ち、徐々に私たち家族も甥っ子(姉の二人の息子)たちの生活も少しずつ落ち着いてきた12月のこと。我が家では毎年クリスマスにパーティーを行っており、全員でクリスマスプレゼントを贈り合うという一年の中でも家族にとって特に大切なイベントでした。
姉のこともありましたが、今年も例年通りパーティーをやることにし、クリスマスの日に私たち兄妹と甥っ子たちが実家に集まる予定になっていました。
そのパーティーの3日前ほど前のこと、あることが起きました。
夢に亡くなった姉が出てきたのです。
亡くなってから夢に姉が出てきたのは初めてのことだったので、その光景は目が覚めてからも強く印象に残りました。(内容は忘れてしまいましたが、姉は何かに怒っている様子でした)
「ああ、お姉ちゃん近くにいるのかなぁ」なんて嬉しく思いながらも、すぐに家族に伝えはせず、数日後のクリスマスパーティーの時にでもみんなに話そうと思っていました。
そしてクリスマス当日、家族みんなが実家に集まり料理を作ったり慌ただしくパーティーの準備をしている時、ふと私は夢のことを思い出しました。
「そう言えば、お姉ちゃんが夢に出てきたよ」
と近くにいた次女に伝えると、次女は驚いた顔でこう言いました。
「え!本当に?私も!!」
すると少し離れたところで話を聞いていた甥っ子二人も、
「え!俺たちも母さんの夢見た!!」
なんて言うので次女と甥っ子たちと驚いて大騒ぎ。
まさかと思い他の家族にも確認してみると、そしたらなんと全員が姉の夢を見ていたのです。しかも夢を見たタイミングも全員がほぼ同じ、それに姉が亡くなってから初めて夢に出てきたという点まで同じだったのです。
私の家族は心霊体験などに縁のない人ばかりだったので、まさかこんなことが起こるなんてと家族全員で驚きました。
「お姉ちゃん、クリスマスだからみんなのところに顔出してくれたんたんだね」
と、しんみりもしたものの、姉も毎年楽しんでいたクリスマスパーティーを、この年も家族みんなで笑顔で過ごすことができました。亡くなってもなお姉は家族の一員として私たちのそばにいる。そんな気がしてならない特別なクリスマスの夜でした。
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