体験場所:埼玉県東部地区 自宅
狭いながらも楽しい我が家といいますが、建売のマイホームを購入して数年が経った頃の話です。
購入した家は、大きな旧家を取り壊して造成し、そこに建売で売り出された物件約30棟の内の一軒です。
大きな旧家の跡地とは言えそれだけの数の住宅が建ち並ぶと、さすがに隣家との距離も非常に近かったのですが、念願のマイホームですから多少の我慢は仕方ないと思っておりました。
近所の方々も同世代の人が多く、割と付き合いがございました。
特に隣のご主人がイケメンで、私の家内の好みなのはすぐに分かりました。
町内会の集まりに参加すると、隣のご主人を目で追う家内の姿を見て、思わず嫉妬してしまった事を今でも覚えております。
私には霊感など全く無いと思っておりましたが、そのころ体験したこの不思議な出来事だけは今でも覚えております。
私たち夫婦は2階を寝室にしており、布団を並べて寝ております。
電気はポチ電だけ点けております。
その夜、就寝時間はだいたい深夜0時頃だったと思います。
私はTシャツにパンツで寝ておりました。
その寝付いた後のことでした。
太ももに違和感を覚え目が覚めました。
誰かが私の太ももを擦っているのです。
???誰かがいる???
妻が求めてきた??
否、そんなはずはありません。
いつも夜の営みは嫌だからしたくないと申している妻が、私の太ももなど擦る訳が無い。
そのまま固まっていると、『そこを擦っても起きないなら大丈夫』、そんな声が聞こえました。
その時、私は合点がいきました。
隣のご主人が来たのだと。
きっと私の妻と姦通しに忍び込んだのだ。
あれだけ営みが嫌いと言っていたのに、隣のご主人とはするのだと変な気持ちになりました。
私はその後も寝たふりを続け音にだけ集中していました。
でも、その後は何もないんです。
何も聞こえません。
妻の寝息しか聞こえません。
え?なぜ妻の寝息が聞こえる?
隣のご主人はどうしたんだ?
それからもしばらく寝たふりを続けましたが、結局なにも動きはなく、寝ている妻以外の気配は感じません。
???え???今の何???
いつの間にか私も寝てしまい、気付くと朝がきていました。
翌朝、妻に昨夜の話をしたら、
『馬鹿みたい、そんなのある訳が無い』
と、相手にもされませんでした。
確かに現実的に、夜中に隣のご主人が我が家に忍び込むなんて考えられません。
それに妻の寝息が聞こえていたのも事実です。
太ももを触られた実感はありましたが、そんな事は妻にもされたことが無いので、本音を言えばもう少し擦って欲しかったという思いがございます。
とても不思議な体験でした。
そんな妻とは数年前に離婚しました。
妻の浮気では無くて介護離婚でした。
結局妻は浮気せずに私に尽くしてしれたのですが、親の介護という問題を乗り越えることができませんでした。
でも、今もあの夜の事を忘れたことはありません。
霊現象だとしてもエッチな霊だなと少し笑える体験です。
この事は新しい妻には話しておりません。
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