【怖い話|実話】短編「狐の祟り」心霊怪談(茨城県)

投稿者:とくちゃ さん(26歳/男性/会社員住)
体験場所:茨城県 某市の市役所

これは母から聞いた話です。

母は茨城県某市の市役所で受付として働いています。

ある日のこと、いつものように受付で待機していると、70代くらいのおじいさんが役所にやって来たんだそうです。

おじいさんは役所での用事を終えると、帰り際に母のもとに来て、少し話を聞いて欲しいと声をかけてきたのだそうです。

話を聞いて欲しい
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母はいきなり声を掛けてきたおじいさんを不審に思いつつも、「…少しなら」と、話を聞いてみることにしたそうなんですが…

どうやらおじいさんは、自分が最近体験した不思議な出来事について、どうしても誰かに聞いて欲しかったようなのです。

(ここからはおじいさんの話)

話し始めるおじいさん
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おじいさんの自宅は山の麓にあり、先祖代々の大きな畑を持っているということでした。

普段は農家として作物を育てて生計を立てており、息子や奥さん、それと親せきと一緒に畑を共有して耕しているとの事でした。

農家を営む
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ある夏の日の早朝、親せきのAさんが畑を見に行くと、大切に育てた作物が食い荒らされていました。
無事な作物も少なからずあったものの、それはひどい有様だったようです。

食い荒らされた畑
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「きっと山から降りてきた動物に畑は荒らされてしまったんだ…」

と、原因が分かったところで畑が元に戻るわけではなく、一同ガックリと肩を落としたそうです。

その後も動物に畑を荒らされる日々が続きました。

ある日、遂にAさんが、

「動物用の罠を仕掛けて捕まえてしまおう」

と言い出しました。

罠を仕掛けて捕えてしまおう
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おじいさんや息子は少しかわいそうだと思いつつも、(畑を守るためには仕方ない…)と思い直し、そのアイデアを受け入れました。

早速その日のうちに畑に罠を仕掛けました。

翌朝、畑に向かうと、罠に一匹の狐がかかっていました。

罠に掛かった狐
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「狐の仕業だったのか!!」と、怒気をはらんだ声を出したAさんは、「この野郎!」と鍬を振り回し、罠にかかった狐を殺してしまったのです。

その痛め付け方はあまりに酷く、残虐なその光景は見ていられない程でした。

鍬を振り下ろす
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(何もそこまでしなくても…)

おじいさんはそう思いましたが、激昂するAさんを止めることもできず、ただ見ていることしかできなかったそうです。

その翌朝のことです…

おじいさんが畑仕事に出ると、いつもは一番に来ているはずのAさんが、その日はまだ来ていません。

おかしいなと思い、おじいさんはAさんに電話をかけてみたのですが繋がりません。
心配になったおじいさんは、Aさんの自宅に行ってみることにしたそうなのです。

そして、Aさんの家に到着したおじいさんは驚きました。
家の周りには、おびただしい数の動物の足跡が残っているんです。

動物の足跡
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驚いたおじいさんは急いで母屋へ向かうと、玄関にAさんが苦しそうに倒れ込んでいました。

Aさんはうなされながら、
「きつねが。きつねが・・・」
と呻き声をあげています。

A「きつねが…」
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「これはいかん!」

おじいさんはすぐに救急車を呼び、Aさんは病院に運ばれ早急に治療が施されました。
その結果、Aさんはどうにか九死に一生を得たのだそうです。

人心地ついたおじいさんは、昨日のAさんの行為も鑑みて、

(これは狐の祟りではないか?)

と考えた末、その地域にまつわる歴史を調べ始めました。

するとやっぱり、その昔、その地域では狐を神様として祀る習慣があり、狐を虐めると祟りが起こると噂された頃もあったそうです。

神様として祀られる狐
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(このままだとAさんだけではなく、自分達の命も危ない)

そう思ったおじいさんは、狐の怨念を鎮めるために、その地域で狐を祀っている神社に毎日のように足を運び、農作物をお供えすることを日課としました。

すると不思議なことに、重体と思われていたAさんも少しずつ体調が回復。
予定よりも大分早く退院することができました。

そればかりか、おじいさん達の畑が動物に食い荒らされることも、その後はめっきり無くなったのだそうです

今でも狐の仕返しを恐れているおじいさん達は、息子やAさんと一緒に、今もその神社に通っているそうです。

狐の神社を参拝する
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(ここまでがおじいさんの話しです)

そんな話をおじいさんから聞いた、と、驚き顔で語る母。

でも正直私は「狐の祟りって…」てな感じで半信半疑。
そもそも見ず知らずの母にそんな話をするおじいさんって、少しボケちゃってんじゃないの?なんて思ってたのですが・・・

「コンッ」

話し終えた母が突然、目を細めてそんな声を出すんです。

きつね顔
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流石に冗談だとは思うんですけど、母の目が妙に切れ長に見えて・・・
ちょっと背筋がゾクリとしたんです。

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