
体験場所:神奈川県川崎市 向ヶ丘遊園駅から徒歩10分「桝形山公園」展望台
私がまだ中学生だった頃の話です。
その頃、私は小田急線向ヶ丘遊園駅の徒歩圏に住んでいました。
それは学校が休みの、確か日曜日の午後3時頃でした。
私は家から歩いて行ける「枡形山公園」に一人で散歩に出かけました。
天気がよく暖かい日で、私は枡形山の頂上の展望台に上り、ぼんやり周囲の景色を眺めていました。
すると大学生くらいの年齢の男の子が6~7人、ドカドカと展望台の階段を上ってきて、「来てる!来てる!」と騒ぎ始めました。
何が来ていて、何に騒いでいるのか、私は全く理解できず、耳をそばだてグループの会話に聞き入りました。
すると、どうやらグループの方々は、展望台から見える南側の丘陵地帯、その丘陵と空の間にあった「ちぎれ雲」を見て騒いでいるようなのですが、それが分かったとて、なぜ彼らがあの雲を見て騒いでいるのか分かりませんでした。
後から考えると、そのグループはUFO研究会のような集まりだったのかも知れません。おそらく、「来ている」のはUFOで、彼らにはそれが見えていたとしか考えられないのです。
というのも、彼らが去った後で私は見たのです。
その「ちぎれ雲」が、左右に真っ二つに分かれて逆方向へ飛んで行くのを。
当日は強い風など全くない日でした。
それなのに、晴れた南の空、丘陵との境目に見えた「ちぎれ雲」は二つに分かれ、すると片方は東へ、また同時にもう片方は西の方へ飛んでゆくのを私は確かに見たのです。
その雲は、見た目は普通の雲そのもので、そばをUFOが飛行しているわけでもなければ、UFOが発する「排気ガス」のようなものでもない、普通の雲に見えました。それが、ちょうど孫悟空が乗る「筋斗雲」のような大きさに分かれ、自由に飛んでいたのです。
全く理解できない状況でしたが、その光景は今でもはっきりと思い出すことができます。
後から思い返すと、グループの方々が話していた「来てる!来てる!」という言葉のニュアンスからは、「また来ている」「今日も来ている」といった雰囲気が感じ取れ、彼らにとって地球に宇宙人が飛来しているのは当然のことで、それを怖がるわけでもなく、むしろ同じような現象を度々いろいろな場所で目撃して慣れている–そのような言葉のやりとりだったように思います。
もしかしたら、まだ子供だった私が、そのグループの方々が発する不思議な周波数に当てられて、ある種の「催眠状態」に陥ってたのかも知れませんが、今となっては確かめようもないことです。
ただ、その体験以前にも、私がまだ小学校に上がる前、自分の家の「ふすま」に近所の奥さんの顔が映った、という奇妙な体験をした記憶もはっきりと残っています。
私は非科学的な現象は否定する性格であると自覚しおりますが、この2つの現象の記憶があるために、今もって非科学的現象を否定しない、もっと言えば非科学的現象がもし起こるとするならば、それらと共存したいと思えるように人生を送っています。
コメント