【怖い話|実話】短編「太陽光発電の検査員」人間が一番怖いと思う話(埼玉県)

埼玉県:太陽光発電の検査員
投稿者:しおりん さん(20代/女性/専業主婦)
体験場所:埼玉県の自宅

我が家は夫婦2人暮らしで、太陽光発電システムを備えたオール電化の一軒家に住んでいる。

私は自宅で仕事をしているため、あの日もいつものように自宅でデスクワークをしていた。

午後1時頃、インターホンが鳴った。

そこにはスーツを着た今時の男が2人立っていた。

私「はーい」
男「〇〇会社になります。太陽光発電の検査と確認に参りました」

会社名がよく聞こえず、インターホン越しに私はまた聞き返した。

私「すみません、どこの会社ですか?」
男「〇〇会社です」

また聞こえない。
この日は強風だったこともあり(風のせいで聞き取りずらいのかな?)と思い、私は会社名を聞き返すことを辞めた。

私「なんの御用でしょうか?」
男「太陽光発電の検査と確認です。玄関先まで出て頂いてよろしいでしょうか?」

インターホンの液晶越しに見える男たちはそう言うと、私の返事を待つことなく門から玄関へと向かい始めた。

この時私の勘が働き、頭の中に色々な疑問が浮かんできた。

「この二人は太陽光発電を設置する時にお世話になった人じゃなく、初めてみる顔だ…」

「これまで業者は何か用があると事前に電話連絡があったのに、なぜ今回はアポなし訪問なのだろう?」

「というか、太陽光発電の検査ならスーツでは来ない気がするけど…」

「しかも新型コロナウイルスが流行しているこのご時世に、2人で訪問してきて玄関先での会話を促されることってあるのだろうか?」

私は普段から知らない人や怪しい人が来た際は、基本的に居留守を使ったりインターホン越しでのみ対応するように心がけていた。何かあってからでは遅い。この日も直接会うことは考えていなかったため、私は再度インターホン越しに呼びかけた。

私「すみません。私じゃ分からないので、また来て頂いてもよろしいですか?」

男「お話を聞くだけでも大丈夫なので、玄関先によろしいでしょうか?」

無理にでも玄関先での直接対話を求める男たちを、より一層怪しく感じた。

私「すみません。私では分からないので…」

もう一度そう言うと、男たちは「そうですか、分かりました」と言って、ようやく我が家から立ち去ってくれた。

たった数分の会話だったが、私は二人の男を十分に怪しく感じていた。

気になって、インターネットで“太陽光発電 アポなし訪問“と検索をしてみると、

“何度も来てしつこい“

“夜の10時に来て迷惑“

“ぼったくり業者らしい“

などといった、お世辞にも良い評判は1つも見当たらなかった。

だが、悪い話は散々見受けられるが、その実、その会社名は誰も知らないようだった。

詐欺なのかぼったくりなのか分からないが、あの男たちが自分たちの社名が知られることを徹底して避けているのだと推測できる。

男「〇〇会社です」

男が口にする会社名がいちいち聞き取れない理由は、そういうことなのだろう。

それにまともな業者なら、面会を断られたとしても名刺やチラシなどをポストに投函するはずだが、男たちは何も置かずに去って行ったのも、そう考えると納得できる。

それに我が家の太陽光発電用ソーラーパネルは設置してまだ3年程。新しいのに検査の必要があるのかと、考えれば考えるほどやはりあの男たちが怪しく思われる。

現在、男たちが来たあの日から2~3週間ほど経過したが、再訪する様子もない。

「また来てください」と言ったにも関わらず、再訪も連絡も全くないということは、「この家は警戒している」「また行ってもきっと出てこない」などと思われ、我が家はリストから削除されたのだろうか。

それならそれで嬉しい事だが、まともな業者でないことは明らかとなる。

今となっては相手を知る由もないが、もしあの時玄関先に出ていたら、私は一体どんな手口を見せられることになったのか、リアルに考えると少しゾッとしてしまう。

やはり少しでも怪しい・怖いと感じたら、家から出ずにインターホン越しで対応すべきと、改めて学んだ1日となった。

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