【心霊スポット】佐賀県|河内ダムの怖い話「子供の声」実話怪談・短編

投稿者:回転閉業 さん(20代/女性/専業主婦)
心霊スポット:佐賀県鳥栖市『河内ダム』

佐賀県鳥栖市に河内ダムという防災ダムがあります。近くにはキャンプ場やテニスコート、ハイキングが楽しめる市民の森、夏場には川の水を利用した河川プールなんかも開かれ、田舎とはいえ休日には家族連れでそこそこ賑わう場所です。

私は釣りが趣味で、いつもは呼子あたりまで足をのばして海釣りをしているのですが、その日は遠出するような気分ではなく、手近なところでバスフィッシングでもしてみようと、車で一人、河内ダムへ向かいました。

ダムに向かう山道を運転していると、昔自動車学校に通っていた時の山道講習を思い出します。上り坂の途中で何故か急にエンストしてしまいズルズル後退していって「あぁ~~!」「馬鹿!どこ引いてんだ!(教官)」「あぁ~~!」とパニックになった嫌な思い出が蘇ります。

それはさておき、あれから10年も経ち、そこそこ運転も上手になった私、無事に釣り場にも到着。

山道の空きスペースに駐車すると、釣り具を抱え車を降ります。ポイントの良し悪しは分からないので、とりあえずすぐ近くの岸で釣り始めることにしました。

平日の昼間だったせいか(無職ですみません)、他に釣り人は誰もおらず、鳥の声だけがのどかに響いています。

使い慣れないバス釣りの仕掛けに手こずりながら竿を振りますが、腕が悪いのか場所が悪いのか、2時間たってもアタリすらなし。

そのうち春の陽気に誘われ眠たくなってきて、諦めて昼寝も悪くないな、なんて思い始めた時、

「何が釣れるとー?」

後ろから子供の声がしました。

ルアーを回収している途中だったので、私はダムを向いたまま、

「ブラックバスなんだけど、まだ一匹も釣れてないよ(笑)」

と返事をし、釣り竿をもう一度振ってから後ろを振り向くと、そこには誰もいません。
ぐるりと辺りを見回してみたものの、草の伸びた河原が広がっているだけ。

案外遠くから声をかけたのかなと思って、気にせず釣りを続けていると、今度は耳元で、

「ふふっ」と笑うような声がしました。

もちろん近くには誰もいません。

「…えっ、やだ、なにそれ怖い。」

というか、そもそも学校がある平日の昼間に、小学生くらいの子どもが一人でダムなんかにいるのは普通に考えておかしい。

一時はそう考え撤退しようとしたものの、きっとさっきの声は気のせいだろうと思いなおし、気を取り直してそれからもしばらく粘って釣り竿を振り続けてみましたが、一向に魚は釣れません。

釣り
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あんなに穏やかで暖かかった天気も、だんだんと日が陰り、いつの間にか肌寒いくらいになっていました。

お腹もすいてきたし、何となく気味も悪いので、釣りは諦め山道をちょっとドライブして帰ることに。

車を少し走らせたところに、ダムをまたぐバード橋という橋があります。
橋の近くの駐車場には若いカップルらしき人影が見えました。一人でいるのが若干怖かった私は、トイレに寄るという口実のもと、駐車場に車を停めます。トイレを済ませると、ダムを眺めながら世間話をしている2人の側で、邪魔にならないように缶コーヒーをすすっていました。すると、

「やだぁ~、そういうのやめてよ~!」

と彼女の方が大きな声を出して彼氏をアタック。

「ほんとにここなの?焼身自殺とかマジヤバイんだけど!」と、カップルは気味の悪い話をしています。

私(…ええ…やだー、今そういう話やめてよー…)

そう思いながらも気になってスマホで調べると、嘘か真実か『かつて駐車場で焼身自殺があり、その幽霊が出るらしい』との記事が。

私はテンションは完全に下がり切り、コーヒーを一気飲み干して車に乗り込むと、そのまま真っ直ぐ帰宅しました。

やれやれ、初めてのバス釣りは散々だったし、もう二度とあそこには行かないぞ!と、釣り具を下ろすためトランクに手をかけると、リアガラスの左端に、まだ水滴の乾いていない子供らしき小さな手形がついていました。

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