体験場所:岡山県倉敷市茶屋町
私の妹が倉敷の茶屋町のマンションを借りて住んでいた時の話です。
妹には娘が二人いまして、私から見たら姪にあたるわけですが、この下の姪が3歳くらいの時に、「玄関に黄色いおじさんがいる。」とよく言うのだと、妹から聞かされたことがありました。
この時、私は第一子を妊娠中で、「子供にだけ見える何かがあるってよく聞くよなあ」と思いながら、妹の話に耳を傾けていました。
「そのおじさん、怖いの?」
と、妹に聞いたら、
「怖くないんよ。変な気配もないし。」
とのことなので、「悪さしないならいいんじゃない?」ってくらいの感じで、その時の会話は終わりました。
それから5年後、私は5才になった息子を初めて妹のマンションに連れて遊びに行くことがありました。
この頃になっても妹から「相変わらず黄色いおじさんがいるらしいんよ」と聞いていたので、私も面白がって一応息子にも「黄色いおじさんがいるかもだよ♪」とだけ伝えておきました。
この時、上の姪は8才、下が6才、再度になりますが我が息子が5才です。
妹のマンションに到着し、早速玄関先で、8才の姪に黄色いおじさんはいる?と聞いたら、この子は何にも見えないと言います。
けど、下の姪に聞いてみると、「いるんじゃない?うるさいってどっか行ったかも。」と答えます。
一応息子にも「いる?」と聞いたら「おらん。」と言います。
私はそうかそうかと満足しながら妹の家の中にお邪魔し、皆でテレビゲームをして遊んでいたら、息子が急に固まりました。
6歳の姪も、「あっ。」と言って笑い出しました。
すると息子が、「めっちゃ見られとる、黄色いおじさん。」と困ったような顔で私の方に逃げてきました。
下の姪が「〇〇(息子の名前)が見えてるから喜んでるよ。」と爆笑しています。
8才の姪には何にも見えないようだけど怖がっていました。
私が一番笑えたのは、黄色いおじさんが息子にべったりだった、というその様子です。
息子も怖がるというより、このおじさんは何なんだ?といった感じで迷惑そうにしながらも、一生懸命にテレビゲームを続けていました。
6歳の姪いわく、黄色いおじさんは寝る時、お父さんの足元で寝ているとのこと。
「悪い人(?)じゃなく、妹一家の守り神なんじゃない?」と、黄色いおじさんの正体に関する私と妹の見解はそれで落ち着きました。
そんなことがあって息子は、「悪い人じゃないけど、なんだよアレ~、もう行きたくないよ~」と言っていましたが、それから妹一家は一軒家を建ててそのマンションを引っ越しました。
新しい家におじさんは出ないそうです。
「守り神なら付いて来てくれると思ったのにな~」
と、妹は言っていましたが、その頃にはもう8才になっていた下の姪が、成長したから見えなくなっただけかもしれないな、と、私は秘かに思っています。
と言うのも、息子も6才までは私に見えない何かを見ては「また俺にだけ見えとんか!」と嫌がっていましたが、7才になる頃にはそんな事も言わなくなったので。
コメント