【怖い話】実話怪談|短編「廃病院で拾ったもの」愛媛県の心霊体験談

投稿者:たまごさん 30代/女性/会社員/東京都在住
体験場所:愛媛県某市の廃病院

今から遡ること約20年ほど前、私が高校生の頃に友達から実際に聞いた話です。

私の生まれ育った愛媛県の小さな田舎町には、いくつかの心霊スポットと呼ばれるような場所がありました。

この話をしてくれた私の友達が当時付き合っていた彼氏のA君は、そんな心霊スポットを夜な夜な巡っては写真を撮り歩くような、不謹慎と言うか、ちょっと悪ノリが過ぎるようなところがありました。

そんなA君のような心霊スポットマニア達には、ある程度知られる廃病院が、その田舎町にありました。

田舎町の廃病院
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この廃病院なんですが、私の通学経路の近くなので、たまに通りかかることもありましたが、まず見かけからしてかなり不気味でした。

建物はツタに覆われて、周囲には木々が鬱蒼と生い茂っていて、昼でも薄暗く重苦しい雰囲気を醸し出していました。
廃病院ですので誰の出入りも無く、『立入禁止』のテープが敷地の入り口に貼られていました。

そんな気味の悪いところにA君を含めた男子数人で、深夜に懐中電灯を持って悪ふざけで忍び込んだそうなのです。

どうにかして病院内に入り、だだっ広い院内を見て回ったそうなのですが、注射器やハサミ、開いたままのキャビネットなど、院内には運営時の設備が生々しく置かれたままで、A君たちはそれを写真に収めながら徘徊していました。

ある部屋に入ると、床一面に紙が散乱していたそうです。

床一面に散乱した紙
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A君はそれを拾い上げ確認してみると、患者のカルテでした。

女性患者の名前や症状などがこと細かく書き込まれています。
さすがにA君も不気味に感じ、写真を撮ろうか一瞬戸惑ったそうです。

その瞬間「こら!」と大きな声が聞こえました。
どうやら巡回の警備の人が見回りに来たようでした。

A君達は慌てて「すみません!」と謝り、その後はそれなりに厳重注意を受けて、その場は解散となったそうです。

ですがA君は気が動転したのか、手に持っていたカルテをそのまま持ち出してしまったそうなんです。

カルテを持ち出した
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今戻しに行くのも都合悪いし、その辺に捨てるのも何か気が引けるしで、しょうがなくA君はそのカルテをそのまま持ち帰ったそうです。

その翌日、A君のPHSに一本の電話がかかってきました。
番号非通知のその電話に出ると、

『…カルテ…かえしてください…』

カルテ、かえしてください
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と、知らない女性のか細い声が聞こえて来たそうです。
A君は全身が凍り付きました。

電話はその一言で切れたそうですが、A君はすぐにあの廃病院に行き、元あった場所にカルテを戻したそうです。

それ以来、A君はいたずらに心霊スポットに行くことはなくなったと、私の友達は嬉しそうに話してました。

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