【怖い話】実話怪談|短編「他所の園児」岩手県の心霊体験談

投稿者:kanさん 50代/女性/事務職/岩手県在住
体験場所:岩手県M市の某保育園

私が20代の頃に勤務していた岩手県M市にある某保育園での出来事です。

私たち職員の仕事の流れとしては、だいたい夜7時半頃には子供たちのお迎えは全て終了し、その後で翌日の準備をする、という感じでした。

その日は、子ども達が帰った後で園全体での打ち合わせがあったため、一つの保育室に職員みんなが集まっていました。

時間も遅くなり、打ち合わせもそろそろ終わろうかという頃でした。

突然、園内の廊下を勢いよく走る音が響きました。

廊下を走る園児
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明らかに子どもの走り方と足音です。

職員しかいないはずの園内を、なぜか子供が走っているんです。
誰もが驚いて言葉が出せず、室内には静寂が流れました。

(ここに通っている園児が入ってきたのかも…)
そう思いましたが、あまりにも時間が遅い上、来るならば当然一緒にいるはずの保護者の気配もありません。

すると続けて、この部屋の前の廊下に並べ掛けてある子ども達の着替えバッグを、順番に叩きながらまた走り抜ける足音。

着替えバックを叩く
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普段から子ども達がよくやるイタズラで、聞き覚えのある感じです。
その都度「バッグが落ちるから叩いちゃダメだよ」と教えてきた、まさにそれでした。

ここまであまりにも一瞬の出来事で、私達は何が起きているのか理解が追いつきませんでした。

(玄関も施錠しているし子供は誰もいはずなのに、おかしい。)
誰もがそう思っていました。

数秒の沈黙の後、
「何?これ?・・・幽霊?」
そう言って全員が顔を見合わせました。

ですが、私たちにとっては聞き慣れた感じだったからでしょうか、不思議と怖さはありません。
そして、そこにいる職員全員が一つ確信していることがありました。

(うちの園児ではない。)

根拠はありませんが、いつも接している子ども達とは気配のようなものが違ったんです。

そんな時、霊感が強いという女性職員がおり、彼女がすかさずドアを開け廊下を確かめました。

・・・廊下には、誰の姿もありませんでした。

彼女いわく、もう先程の『何かわからない子供』の気配はない、と。

後日、保育中に、先の霊感の強い彼女の耳元で、
「遊ぼう。」
と囁く声がしたそうです。

耳元で囁く子供
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彼女は、もし彷徨っているなら気の毒だと、
「ここにいたらだめだよ、行くことろがあるでしょう。」
と、優しく諭してあげたそうです。

以来、そのような怪奇現象は起きませんでした。

一体あれは何だったのでしょうか?
職員全員が体験した出来事だったので勘違いとかではないはずです。
彼女が言うように彷徨う子供の霊だったのでしょうか?

私たちは皆、
「なにか可哀そうな事があって亡くなった子供が、誰かと遊びたくて保育園に出てきたのだろう。」
そう思い、怖いというよりも、少し寂しい気持ちになったことを覚えています。

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