【怖い話|実話】短編「我が一族の土地」心霊怪談(宮城県)

【怖い話|実話】短編「我が一族の土地」心霊怪談(宮城県)
投稿者:えっくす さん(33歳/男性/自営業)
体験場所:宮城県仙台市宮城野区

仙台にある私の家は、20代近く続く旧家です。

もともとの実家があった場所は敷地がなかなか広く、私が物心ついた時には敷地内に約50台くらい停められる駐車場と、八件程の借家がありました。

私が幼い頃には借家にも人が住んでいて、ちょっとした集落みたいになっていたのを思い出します。 

借家には私の幼馴染も暮らしていて、よく仲良く遊んでいました。

いつの日だったか、その幼馴染が「最近、集落の中で、住人ではない浴衣姿の女の人をよく見かける」と言っていました。

当時幼稚園児だった私は「ふーん」と言うだけで、それを気に留めることもありませんでした。

時が経ち、私が小学校の中学年になる頃には、家屋の老朽化に伴い借家の住人は退居。八件あった借家も四件が取り壊され、残る四件は倉庫や子供部屋みたいにして使われていました。

私には兄がいるのですが、その頃、兄が借家の一つを受験勉強用の離れの部屋として使っていました。

ある日その兄が、血相変えて家に戻ってきたことがありました。

どうしたのか訳を聞くと、勉強しに離れの部屋に入ったら、机の下に浴衣姿の女性がいたと言うのです。

その後、我が家総出で離れに向かったのですが、浴衣の女性はもちろん、離れには誰もいませんでした。

ただ、私はそんな騒ぎの中、幼い頃に聞いた幼馴染の話を思い出し、翌日学校で本人に聞いてみたら、そんな現象はよくあったと言っていました。

私はてっきり借家の住人は家屋の老朽化が原因で退居したもんだと思っていたのですが、実際は心霊的な問題もあったのかもしれません。

そんなことがあっても結局、私はそれ以上、借家のことを気に留めることもなく成長していき、中学校に上がったタイミングで、私にも離れの勉強部屋が当てがわれることになりました。

霊感のようなものが無かったのが幸いしてか、私は離れでの生活を満喫することが出来ていました。

実際、離れであるのをいいことに、部屋は次第に友達のたまり場みたいになっていったのですが、そんな頃、何人かの友達がパッタリと部屋に来なくなりました。

不思議に思ってその理由を聞いてみたのですが、その内の一人が言いずらそうに話してくれたのは、

「窓の外から、女の人がこっちを見てるんだ…」

流石にこれには私も気味が悪くなり、あの借家のことをしつこく親に聞いてみたのですが、何も答えてくれません。

それならと祖母に聞いてみると、どうやらその原因のようなものを聞くことができたのです。

祖母が小さい頃、ちょうど借家のある辺りに井戸があったそうなのですが、その井戸に、若い女性が身投げしたことがあったらしいのです。

さすがにそれを聞いては、いくら視えないとはいえ私も怖くなってしまいました。

それから月日は流れ、震災もあって、現在では借家の集落は全て駐車場になっています。

ただ、令和の時代に入った今も時折、意味不明な理由で駐車場の契約を解除して去ってしまう人が現れます。

因みに井戸での事故自体は古すぎてか、『大島てる』には出てきませんでした。

それが我が一族の土地です。

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