【怖い話|実話】短編「思わぬ人に出会うということ。」人間が一番怖いと思った話(栃木県・千葉県)

投稿者:枝毛星 さん(42歳/男性/会社員)
体験場所:栃木県日光東照宮~千葉の自宅

先日、彼女と栃木県日光市の東照宮へ旅行に行った時のことです。

ちょうど記念写真に絶好の場所があったので、私たちは誰かに写真を撮ってもらおうと、そこにいた女性に声をかけました。
その女性は青いワンピースが印象的な女性でした。

青いワンピースの女性
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どうやら一人でいらっしゃっている様子だったので、声も掛けやすく、私たちは何の気なしにその女性に声を掛け、写真を撮ってもらうことにしたのです。

私はスマホを差し出して、「ここを押してください」とお願いしました。
すると、その女性は何も言わず、無言のままスマホを受け取りました。

普通ですと、その後「はいチーズ」などといった掛け声と一緒にシャッターを切ると思うのですが、その女性は何も言わず、ただ私たちの方にカメラを向けたまま静止しています。

『パシャリ』

突然シャッターが切られました。
本当に撮られたのかも分からない程に唐突で、私たちは一瞬たじろぎました。

(この人、なんか…おかしいよね?)

などと、彼女とコソコソ言っておりましたが、人様に撮ってもらっている以上、文句を言うこともなく、ただそっとスマホを返してもらいました。

確認すると、写真は意外と良い出来だったので、私たちは「ありがとうございます」と軽く頭を下げ、そそくさとその場を後にしました。

なんとなく気味の悪い印象の女性でしたが、楽しく彼女と旅を続けるうち、そんなことはすっかり忘れていました。

それからしばらくして、私は千葉でいつも通りの生活を続けていたある日のことでした。

その日、出かけようとマンションのロビーを通り過ぎて出入口に向かうと、オートロック扉の内側に、一人の女性が立っていました。

その女性は何を言うわけでもなく、ただこちらを見ています。

(ロックが解除できないのかな?)

そう思った私は、

「開けましょうか?」

と声をかけました。

しかし、その女性は何も言いません。

(・・・あ!?)

そこで私は気が付きました。

(・・・あの時の、女性だ)

あの時の女性
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そうです。その女性は、あの日光で写真を撮ってもらった、少し変わった感じのあの女性だったのです。

女性はあの時と同じ青いワンピース姿で、あの時と同じように私の声かけに一切反応を示しません。

その顔は私に向けられているようでしたが、視線は明らかに虚空を見つめていて、そんな状態でただマンションのオートロック扉の内側で立っているんです。

(何なんだよ、こいつは…)

気味が悪くなった私は、足早に出入り口に向かいその女性の横を通り過ぎようとしました。
その擦れ違いざまでした。

「…みつけた」

見つけた
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私に聞こえるか聞こえないかの、小さくか細い声でそう言ったのです。

一気に粟粒のような鳥肌が立ちました。

すぐにロックを解除し、慌てて外へ飛び出した私は、そのまま駅までの道を走りました。

(「見つけた」って、どういうことだよ…)

そんなことを思いながら、小一時間ほどで用事を済ませ、恐る恐るマンションに戻ってみると…

女はいない
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女の姿はなくなっていました。

それ以来、幸いその女の姿を見かけてはいません…

…ですが、見つけて終わりってことがあるのでしょうか?

そもそも「見つけた」って、どういう事なのでしょうか?
私を探していたという事なのでしょうか?
なぜ私を探していたのでしょうか?

私を見つけて何をしようとしているのか…

あの日以来、どこかからあの女に見られている気がして落ち着きません。

思わぬところで思わぬ人に出くわすことはありますが…
本当に思わぬ人に遭遇する時って、きっと自分は探されたんですよ…

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