【怖い話】実話怪談|短編「療養病棟の奇妙な話」東京都の心霊体験談

投稿者:さくら さん(28歳/女性/介護士/東京都在住)
体験場所:東京都某区の病院

この話は、東京都某区のとある病院で働いていた時に体験したお話です。

私が今年の夏まで勤めていたその病院は、出来てまだ十年も経っていない綺麗な病院でした。

もともと病院が出来る前、その土地には使われていない団地があったそうで、それを取り壊し病院が建てられたそうです。

また、病院の目の前には、度々自殺者が出ると言う曰く付きの水門がありました。

これから話すことに、それらが関係しているのかどうかは分からないのですが、私が勤めていた間だけでも、この病院では色々な心霊現象が起きていたので、その幾つかをご紹介させて下さい。

私が勤めていたのは療養病棟と言われる部門でした。
患者さんに、もはや積極的な治療は施さず、苦しまないように最後の時間を療養する為の病棟です。

概ね月に1~2人の方が亡くなっていましたが、年の瀬やお盆などは5人程が亡くなることもありました。

その病棟で、年末の時期、私と他二名の看護師が夜勤をしていた時のことです。

夜中の3時頃、元々注意して観察していた患者さんの容体が急変しました。

急いで当直ドクターを呼んで見てもらったのですが、恐らく間もなくお亡くなりになるだろうと言う事で、私たちは直ぐに患者さんのご家族に連絡を取りました。

夜中だったこともあり、ご家族の方々も直ぐには来られず、ご家族の到着を前にその患者さんは亡くなられてしまいました。

その後、ご家族の到着を待った後、ご遺体を一旦お風呂場に運び、そのお身体を綺麗に洗いました。

洗い終えた後、お身体を拭くために新品のタオルを出したのですが、そのタオルには何故か真っ黒い手形が付着していたんです。

気味悪く思った私は、そのタオルは捨てて他のタオルを出し、他の看護師と一緒に急いで作業を終わらせました。

その翌日のことです。

「さっき、黒い服を着た集団が歩いていたけど、何かあったの?」
と、他の患者さんから声を掛けられたり、

「あっち行け!!」
と、壁に向かって叫ぶ患者さんが急増したのです。

昨日亡くなった患者さんと関係があるのか分かりませんが、その日の院内の様子を妙に不気味に感じた事を覚えています。

また、私ではない他の看護師が夜勤をしていた夜のことです。

「もうすぐ家族が来るから玄関に迎えに行って」

と、ある患者さんに言われたのだそうです。

もう夜も遅いですし、不思議に思いながらもその看護師は、

「この時間は面会できないのでご家族は来れませんよ?明日のお昼に来られるんじゃないですか?」

と答えていると、突然ナースステーションの電話が鳴りました。

「○○さん(その患者さん)のご家族が来ているので、入り口まで迎えに来てください。」

と、病院の受付スタッフから言われたそうです。

面会時間はとうに終わった夜9時過ぎのことです。

(患者さんの体調が悪いわけでもないし、何でこの時間に来たんだろう?)

と不思議に思いながら下に迎えに行ったそうです。

しかし、病院の入り口には誰の姿もありませんでした。

変だなと思いながらも、看護師はその足で当直の受付スタッフに確認に向かったところ、

「面会希望者は誰も来ていませんし、私もそんな電話していませんよ?」

と、言われたそうです。

そもそも連絡手段を持たない患者さんが、家族が来るタイミングを察知できるはずもありませんし、ご家族の方が夜遅くに連絡もなく病院へ訪ねて来ることも考えにくいことです。

それなのに、なぜあの患者さんは家族が来ると言っていたのか…
そしてそのタイミングで鳴ったあの電話は何だったのか…

その看護師は気味悪そうに話していました。

他にも、ナースステーションの水道から勝手に水が出て止まらなくなったり、誰もいない部屋からナースコールが鳴るということも度々ありました。

療養病棟の患者さんは、ご自分で歩けない方がほとんどなので、他の部屋まで行ってナースコールを押すということはありえないですし、話すことができる患者さんも少ないのでナースコールが鳴ること自体珍しいことなのですが…

なぜあの病院で度々このような奇妙なことが起こるのか分かりませんが、少なくとも私が退職するまでこのような現象が続いていましたし、恐らく今も続いているのだと思います。

何年も入院している患者さんが多いので、亡くなった後も、病院から出られないままなのでしょうか…

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