【怖い話】実話怪談|短編「階段を上るヒールの音」大阪府の心霊体験談

投稿者:ディンちゃん さん(22歳/女性/主婦/埼玉県在住)
体験場所:大阪府大阪市 地元の団地

今から話すことは、私が中学生の頃に体験した奇妙な出来事です。

溜り場にしていた団地
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ある日の放課後、日が落ちかけた頃に私は友人のKと2人で、大阪市内の地元にある某団地に向かいました。

その団地は人気が無く、騒いでも誰も怒らないので、はしゃぎたい盛りの私たちにとって溜まり場のような場所になっていました。
建物は4階建てなんですが、エレベーターもなく、上の階に上がる手段は鉄骨の螺旋階段だけでした。

その日も私たちはいつも通り、螺旋階段を登りきった屋上スペースに座り込み、延々と下らない話を続けていました。
ちょうど夕日が落ちてきて屋上からの眺めは最高でした。

なんだか感動した私たちは、当時のケータイ電話(ガラケー)で、その景色を撮ろうと柵から腕を出しカメラを構えました。

その時。。。階下から、
『コツ、コツ、コツ』
と、螺旋階段を登ってくるヒールの音が聞こえてきました。

「ここの住民かな?やっぱり住んでる人いるんだ…」
そう思っている間も、ヒールの音は徐々に大きくなり、1つ下の階あたりで音が止みました。

「あ~やっぱり住民だったのか~。下の階の人かな?」
そう思った瞬間、再びヒールの音が聞こえました。
しかも私のすぐ背後から、

背後から聞こえるヒールの足音
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「え!?」と思ったのも束の間、振り返る暇も無く私の右肩に強い衝撃が走りました。
棒のようなもので殴られた感覚です。

痛みと恐怖で混乱しながらも必死で振り返りましたが、そこには誰もいません。
(何…今の…)

鳥肌が立ちました。
絶対に違うとは思いましたが、一縷の望みをかけ私はKにこう問いかけました。

『私の肩、たたいた?』

Kは答えました。
『たたいてないよ!だって私のケータイの電池カバー取れちゃって、両手で携帯支えて写真撮ってたもん』

次の瞬間、私はKに何の説明もせずに走り出しました。
一刻も早くここから逃げ出したかったんです。
私の心境を知ってか知らずか、Kも泣きながら追いかけて来ました。

団地を出て落ち着く場所まで走った先でKに説明しました。

Kと話して分かったことは、ヒールの音は確かに聞こえていた。
そして下の階で一度止まり、その後唐突にすぐ後ろでヒールの音がしたこともKと記憶が一致しています。

しかも私の右肩には、叩かれたときの痣がしっかりと残っていました。

右肩に残る痣
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信じたくなくても、それは間違いなく実際に起きたことだと認めざる負えませんでした。

その日を境に、私は夢の中でこの日の恐怖体験を繰り返し見るようになりました。
しかもKも同じ夢を見ているらしく、お互い不気味に感じていました。
そんなこともあって2人とも、夕日を見ると妙に気分が悪くなり、憂鬱な日々を送っていました。

あの団地に何かワケがあると思った私たちは、少し調べてみることにしたんです。

すると、大分以前のことなのですが、私たちが使っていた螺旋階段の先の屋上から、飛び降り自殺した女性がいたことを知りました。
いつもピンヒールを履いている女性だったそうです。

更に詳しい情報を求め、親の知り合いや団地近隣の人などに話を聞いてみると、20年程前からその団地は心霊スポットとして有名な場所であり、『コツコツとヒールの音がする』、『女の霊が出る』と言われ続けているようでした。

しかし、時間の経過と共に私もKもあの夢を見ることもなくなり、徐々にあの日の恐怖体験も忘れ始めていました。

それから1年が過ぎ、中学の卒業式の日。
友人達との話の中で、何が切欠だったのか不意にあの日の話が持ち上がり、Kと一緒に他の友人達にその日の体験談を話しました。

その中の1人が私たちに問いかけました、
『その時撮った夕日の写真って見た?』

私とKは驚きました。
そうです、当時は焦りと恐怖でそこまで頭が回らず、その後もその存在を忘れていたのです。

すぐにみんなで私の携帯電話を確認しました。
が、その日の写真は何もありませんでした。
記憶は定かではありませんが、おそらく、夕日を撮影する前に撮る前に肩に衝撃が走り、結局写真は撮らず終いだったのだと思います。

残るはKの携帯です。
彼女は確かに夕日を撮ったらしいのですが、携帯を買い替えたから今手元にはない。
家にあるから充電すれば見れると思うと言うので、みんなでKの家へ行きました。

家に着き、すぐに携帯を充電し、その日のフォルダーを確認すると…

あったんです。
夕日の写真が…
画面一面の綺麗な夕日をバックにした、女の顔が。

夕日をバックにした女の顔
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その顔はなぜか、カメラを向いて、レンズの先にいるKを睨んでいるようでした…

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