【怖い話】実話怪談|短編「霊感って感染るよね?」長野県の心霊体験談

投稿者:せかい さん(30代/女性/会社員/長野県在住)
体験場所:長野県I市 バイト先の焼肉屋

これは私が学生時代にバイトしていた焼肉屋さんでのお話です。

焼肉屋でバイト
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長野県I市のその焼き肉屋さんは、学生のバイトが多く、進学などでバイトを辞め県外に出た後も、長期休暇で帰省した際には仕事を手伝う人がちらほらといました。

そんな職場でバイトリーダーを務めていたAさんは、元々霊感の強い男性らしく、しょっちゅう霊を見たとかお祓いに行ったとか、そんな類の話をしており、この職場にも幽霊が出るのだと言っていました。
とはいえ私には霊感などなく、あまりAさんの話は信じていなかったのですが…

夏休みになり、東京へ進学していた元バイトのB君が帰省し、その間仕事を手伝ってくれる事になりました。

B君は、バイトリーダーのAさんと一緒に働いてたこともあり、夏休みのバイト中はB君はAさんに連れまわされることが多かったようです。

B君はAさんのことが苦手ではあったものの、先輩という事もあり断るに断れず、シフトなどもAさんに合わせる形で入っていました。

夏休みが終わる頃、もうすぐ東京へ戻ってしまう帰省組のみんなと飲みに行こうという話になり、B君を含め数人で飲み会をしました。

Aさんは都合がつかず来られなかったこともあってか、B君がこんなことを話し始めたのです。

「霊感って感染るってよく言うだろ?
俺元々霊感なんて全くなかったんだけどさ、Aさんと毎日のようにつるんでいたら、幽霊が見えるようになっちゃったんだよ」
そう言いながら彼は少し困ったような顔を浮かべました。

「どんな幽霊を見たの?」
みんなは興味津々で聞きます。

B君が幽霊を見た場所は、私たちが働くバイト先の焼肉屋さんでした。

最初はトレーの下から青白い手だけがひゅっと出て消えたのを見たそうです。

トレーの下から伸びる青白い手
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その時は勘違いかと思い、あまり気にしなかったそうなのですが、その後も何度か手や足などの体の一部だけが見えることがあり、特に閉店後の深夜勤務が怖かったそうです。

ある日の深夜勤務、いつものように閉め作業をしながら、キッチン前のカウンターでトレーを片付けたり焼肉のたれの補充をしていたB君は、誰かに見られているような気配を感じました。

すると、下を向きながら作業をしていたB君の視界の端に、明らかにこの場には相応しくない、裸足で白いワンピースを着た女性らしき人物が視えたというのです。

視界の片隅に映る女
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怖くなったB君は気付かないふりをしながら作業を続けたそうです。
すると、いつの間にか視界の端にいた女性の姿は消えていたそうです。

ホッとしたB君が顔を上げると、不意にその女性がキッチンカウンターから身を乗り出してきました。

身を乗り出す女
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「ギャァ!!」
思わずB君は悲鳴を上げ、その声に他のスタッフが集まってきたのですが、その女性の姿は既になかったそうです。

「そんなことがあったんだけどさぁ。怖くない?」
そう言うとB君は少し笑って見せ、更にこう続けました。

「でも感染った霊感って、その霊感強い人と離れたら消えるんだって。Aさんが言ってた。だから俺も東京に戻ればきっと霊感なんて消えると思うんだよね。」

そこにいたみんなは怖がりながらも
「霊感が消えるなら大丈夫だね」
なんて笑いながらB君のことを励ましました。

そして夏休みも終わりB君は東京に戻って行きました。
その頃、Aさんも他に仕事が見つかったようで、バイト先を辞め、あまり顔も出さなくなってしまいました。

月日は流れ、B君の幽霊話も忘れた頃、また長期休暇でB君が帰ってきました。

「悪いけど今回は仕事手伝うのは遠慮しとくよ」
と言うB君でしたが、おそらく前の心霊体験が尾を引いてるのだと誰もが思いました。

ある日のバイト終わり、
「みんなで焼肉でも食べよう」
とB君に誘われ、仕事終わりに仲のいいメンバーで店に残り、B君と焼肉を食べることになりました。

「ところで、B君の霊感ってもう消えた?
東京戻ってAさんとも離れたし、そのAさんもバイト辞めちゃったし。」
と、誰かが言うと、B君は、

「いや、あのさぁ…実はまだ霊感消えてないみたいなんだよね。
あの時見えた女の人、今、東京の家にいるんだよ。
寝てるとさぁ、人の周りグルグル回ってちょっと迷惑なんだよね。」

ぐるぐる回る女
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『霊感は感染る。』
それを身をもって体験したBさんでしたが、『感染させた人間から離れたら消える。』なんてことはなかったようです。

ちなみにその話を聞いて、私が何より怖かったのは、その白いワンピースの女性との同居生活を、B君が意外と楽しんでいるように見えたことでした。。。

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